手作り本舗 柿の葉すし よいよい

手作り本舗 柿の葉すし よいよい 西村 富代さん

柿の葉すしは吉野地方の伝統食。手作り本舗 柿の葉すし よいよいの名物女将・西村富代さんは「柿の葉すしは夏まつりや秋まつりの時期に作られてきたもので、その年の新芽が大きくなった柿の葉で包むのが本来の味」と教えてくださいました。また「人とのつながりを大切にしてこそ今がある」という西村さんの柿の葉すしは、評判が評判を呼んで大阪や東京からもファンがやってきます。柿の葉すしを通じていただいた御縁や想いなどについてお聞きしました。

「最初の頃はお弁当と柿の葉すしを少しずつ売っていました。始めたのが平成元年のことですからもう30何年前になるかな」手作り本舗 柿の葉すし よいよいの西村富代さんが本格的に柿の葉すしを専門にし始めたのは12〜13年前からだとか。「当時は近くに工場があって、そこに女工さんが100人ほどいました。その人達がお弁当を買いに来てくれた時、柿の葉すしを作って味を見てもらったんです。何回もやりとりをして、あるときに『あ!おばちゃんこの味、おいしい』と教えてくれたのが、今の味です。うちはどちらかというと甘口と思います」

西村さんに作業場に入れていただいた。「今は、水分を落としています。サバから出る水分と塩を馴染ませていくんです」サバを塩で締める時間は季節で異なる。夏場は馴染むのが早いが、寒い冬場は10時間くらい締めるのだとか。始業時間は午前2時。毎日4人で1日に2000個くらい作るそうだ。「板前をしていた息子も継ぐと言ってくれているし、孫も継ぐと言ってくれています。ありがたいことです」

「ある時、病院でお世話になった先生が知人の社長さんに柿の葉すしをお土産に持って行きました。するとその社長さんに『是非うちのネットで取り扱いを』と言っていただき、今では世界中から注文があります。ありがたいことに商品が一人歩きをしています」

西村さんの努力と人柄と真心があったのは言うまでもない。「売りに行く先でお客さんに声掛けして売ってたんです。そしたらすごく売れて、店の人もびっくりして『おばちゃん、毎日来てよ!』て言われました」時には他のお店から視察に来た店員に出店交渉をされることもあるのだとか。万事そのような調子で、現在は平日でひと月に10数か所。土日は3か所の販売に行くという西村さん。「行けば行ったで、よく売れるので『よいよい』は朝ゆっくり遅く来て、一番先に終わって帰ると言われます」

「人の縁とかつながりを大事にさせてもらってたら、すぐに結果はでないこともあるけど、いつかなにかの形で戻ってきますね。今、忙しくさせてもらっているのは、みんなのおかげなので『あんたもそれを引き継いでいってよ』と孫に言っています」

体験コンテンツ

柿の葉すしの由来や素材のこだわりについてのお話を聞いたのち、柿の葉すし手作り体験を行います。お寿司の入れ物には、よいよいオリジナルの木箱をご用意。ふんわりしたご飯とやや甘めの風味が特徴の柿の葉すしをその場で食べることができます。

下市の郷土料理 手造りの絶品柿の葉すし
手作り本舗 柿の葉すし よいよい

名前

西村 富代

場所

奈良県吉野郡下市町善城258-2

連絡先
アクセス

近鉄下市口駅から奈良交通バス善城下車、徒歩すぐ
京奈和自動車道 御所南ICから車で30 分